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第34回「障害者による書道・写真全国コンテスト」宮城県大会 審査結果

第34回「障碍者による書道・写真全国コンテスト」宮城県大会
書道部門総評
今回はいつもよりも作品が上手くまとまっている、と感じました。例年よりも突出した作品が少なく、平均化しているとも。これは指導にあたられている先生方にお願いなのですが、課題への配慮を…。やはり、見て触れて…五感に響くものが良いのではと思います。
それぞれが懸命に生き、書く姿を想う時、同じ障害者として胸に迫るものがあります。更に共に良くなって行きたいものです。 
加納 鳴鳳(宮城書芸院会長)
写真部門総評
第34回「障害者による書道・写真全国コンテスト」宮城県大会、おめでとうございます。
今回は出品点が24と多くなり、作品内容も向上しておりますが、祭り等の動的作品が少なく、花、風景等の静的作品が多く、やや躍動感に欠けた感がありました。皆さんの作品を見て美意識確かさを再確認いたしました。来年も素晴らしい作品を期待しております。
佐々木 光一(公益社団法人宮城県芸術協会執行理事)



書道部門 優秀作品
「神輿」
武田 良子
鮮やかな書きっぷりに圧倒されます。
特に“輿”という文字は太細大小を見事に使い分け、組み立て、余白に生命感を宿しました。力量十分、素晴らしい作品です。
武田 良子「神輿」

「誠実」
佐々木 一重
丁寧に向き合う姿勢に心を打たれました。
どの点画も気持ちの連なり(意連)がしっかりと出来て動きに無駄や嘘がありません。
素敵な作品です。
佐々木 一重「誠実」

「萌(物事が起こりそうに成る)」
青山 良子
文字の持つ意味に近づこうと試行した結果が良く表現されています。
ただ、ひと文字はムードに流されがちですから、ポイントをおさえた墨量の変化が欲しい気持ちもいたします。
青山 良子「萌(物事が起こりそうに成る)」

「和合」
久保原 六郎
もう随分長く出品しているベテランですが、今回は流れの美しい自然感が良く出ていました。
濃墨の為に少し線が細身になったのは惜しまれます。
久保原 六郎「和合」

「足跡」
千葉 伶人
どっしりとした足跡を残しましたね。
筆が紙面としっかりと喰い込み非常に深い線質が魅力的です。
益々頑張って良い作品を生み出してください。
千葉 伶人「足跡」

「祭」
髙橋 頼人
ひと文字を正統派の楷書で堂々と書き上げました。
大きな太鼓がドンドンドンと響くような圧倒的な力を感じました。
髙橋 頼人「祭」

「初春令月」
菅原 雪子
形はけっして整ってはいないのですが…。
一本一本、線の味わいに惹かれます。
“初”や“月”は何とも魅力的。
これ程しなやかで情感あふれる線はあまり見ることはできません。
菅原 雪子「初春令月」

「花笑ふ」
髙橋 直史
毎回工夫の跡が見えて楽しみな方です。
今回はコピー用紙に淡墨。乾くまで時間がかかり、乾いてみないと結果も分からない時間のかかる作品を大変うまくまとめました。
髙橋 直史「花笑ふ」



写真部門 優秀作品
中條 秀彦「晴れ上がったポピー祭り」
「夏だ!祭りだ!ねぶただどー!」
 野澤 充
現地で観た光景ではないようですが、作者が祭りに馳せる心が伝わってきます。
ベッドの周りにある素材を逃さず、自分の想いと重ねて作品にしたところが素晴らしいと思います。 画面構成も色調も良い作品です。

齋藤 和也「木々」
「あじさい」
 梅津 幸太
水滴をのせた満開の紫陽花を、黒く落とした背景が引き立ててくれました。
背景のボケ具合が絶妙でカメラワークの確かさが伝わって来ます。
この情感豊かな切り口を、これからも見せて下さい。

中嶋 真土 「ひだまりロード」
「春を楽しむ」
 菅野 寛人
春告草と呼ばれる梅の花に遊ぶ小鳥(エナガ) を配し、春を表現したあたりなかなかなものです。
余計なものを一切入れない画面構成の狙いを明確にし、春を満喫している作者の心情が表れています。

野澤 充「乱舞」
「青空に咲く桜」
 村上 光男
手前の桜をアップで捉え、 青空を背景に画面一杯の桜で構成した作品で、色調、構図ともに適切で美しい作品に仕上がっています。

赤坂 知己「四角」
「見返り美人」
 尾崎 博行
花菖蒲を二輪、中央に大きく入れた画面構成で、花そのものの美しさを強調した無駄のない作品です。
花に声を懸けたことで微笑みが返ってきたのかも知れませんね。

村上 光男「夏のあじさい」
「花」
 千坂 昇
さりげない洗面所の光景だが、 飾ってある花を画面中央に据え、絞りを開けて背景をボカシたことで主題を明確化している。
美しくまとまった作品に仕上がっています。

佐藤 宏志「森林浴~一人になりたい時もある~」
「森林浴~一人になりたい時もある~」
 佐藤 宏志
森林浴をしている一羽のカラス。
擬人化した捉え方ですが、このカラスの位置が決め手となった作品です。
遠景の明るさが未来に繁がっているように見えます。